人類は小麦の奴隷と、サピエンス全史には書いてあった。
町内会のボランティアで草刈りをしていて思い出した。
自宅周辺は、水田が広がる稲作地域だ。
用水路に沿って草刈りの作業をした。
大きめの川沿いの草刈りもする。川沿いは蔦類とイネ科の草が競うように生える。
放っておくと、どこもかしこも草だらけだ。
草原はしばらくすると、木が生える。
樹木が生え始めると、林になり森になる。
イネ科の草は日差しを遮られ、育たなくなる。
蔦は、樹木に巻き付きながら日光を求めて上に伸び、樹木と共生する。
木から降り、森林を出て、草原での生活に適応したのが、我々人類だ。
草原が森林に変化することを嫌い、森林化した土地から逃れて移動したにちがいない。
森林を焼き払い、立木を切り倒し、森林を草原化することができるようになって、居住できるところが広がった。炎と樹木を切り倒す刃物が人類の武器だ。
草原に生えるイネ科の植物は人類と共生し、その種子の一部を人類への報酬とすることで、自らの生育環境を広げ、安定した生活を確保した。
昔から、人間はこうやって草刈りをして、土地の森林化を防いできた。
イネ科植物の戦略で仕組まれて、人類は巨大植物と戦っている。
逆に巨大植物の戦略で、行動させられる動物たちもいる。
人間は暗い森を怖がる。
田園風景は人間が世話をしている草原だが、
草原を維持し、特定の植物の利益のために、人類が働かされた結果でもある。
草原を維持し、特定の植物の利益のために、人類が働かされた結果でもある。
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