たぶん、僕が中学生の頃に購入した、「別冊プレイコミック
ビッグまんがBOOK 宇宙海賊キャプテンハーロック漫画特集号 」に掲載されていたのを読んだ。
説明が少なく、謎めいた雰囲気が好きだったし、「ゼロ」=「台場正」と読めるのが面白かった。
最盛期の松本零士の漫画だと思う。
「完全版」という事で、小学館から発売されたのを知り、購入。
僕が知っていた話は、2話〜6話だったと知る。
初掲載は、「少年サンデー増刊号」で、朝日ソノラマ
サンコミックスから単行本が出ていたという事をネットで検索して知った。
それぞれの話が独立した作品としても読める構成なので、全体の把握としては問題無かったが、謎めいたストーリーと感じていたのは、1話を読んでいなかったから余計にそう感じていたと分った。
完全版という事で、1000年女王とゼロが邂逅する話が、7話目として収録されているが、ダイバーゼロという物語は完結する事は無い話である。
書かれた順序からすると、1000女王の原案がここから発したのかなとも思う。
松本零士の漫画は、スターシステムとも違う、キャラクターの使い回しが特徴で、平行宇宙で生きている人物たちの人生を、それぞれの世界ごとに切り取って繰り返し見せながら、深めて行くという螺旋状の作品群と思う。
永井豪と似たような感じ。
人類に作られたアンドロイドは人類に従う忠実な機械に過ぎず、人類に作られたアンドロイドは人類側に属する存在である。
アンドロイドが作ったアンドロイドが人類に半旗をひるがえすが、アンドロイドに作られたアンドロイドは、既に人類からは独立した存在である。
それゆえに主人公は、孤独に戦い、裏切られ、自分が何者かを自分自身に問い続ける。
ハーロックは、自身は完成したキャラクターなので、別の不完全なキャラクターを通じてストーリーに関与する。
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