2012年5月21日月曜日

胆管がん のニュースより

僕が勤務する会社の、校正部門では、「1,2ジクロロプロパン」の入った洗浄液は、昨年まで校正機のブランケット胴の拭き取りに使用していた。
平成7年から平成21年まで、「1,2ジクロロプロパン」20%含むもの。
平成21年から平成23年までは、「1,2ジクロロプロパン」を90%含むもの。
機械の上から、手に持ったウエスに洗浄液を含ませて、拭き取り作業を行うのため、マスクをしていなければ、吸い込んでしまう。
部屋の換気を十分しても、作業中にかなりの量を吸い込んでしまうと思う。
実際の作業中には、作業のやりやすさを考えると、なかなかマスクを付けるのは難しい。
たしか有機則非該当品、PRTR該当品だったはず。
今年に入って、メーカー廃番になり、「1,2ジクロロプロパン」を含まない物に変更。
ジクロロメタンの仕様履歴は見つからない。

【ニュースより】


西日本のオフセット校正印刷会社の工場で、1年以上働いた経験のある元従業員のうち、少なくとも5人が胆管がんを発症、4人が死亡していたことが、熊谷信二・産業医科大准教授(労働環境学)らの調査で分かった。作業時に使われた化学物質が原因と強く推測されるという。遺族らは労災認定を求め、厚生労働省は調査に乗り出した。

 熊谷准教授によると、同社では91~03年、「校正印刷部門」で1年以上働いていた男性従業員が33人いた。発症当時の5人の年齢は25~45歳と若く、入社から7~19年目だった。熊谷准教授が今回の死亡者数を解析したところ、胆管とその周辺臓器で発生するがんによる日本人男性の平均死亡者数に比べ約600倍になった。

 校正印刷では、本印刷前に少数枚だけ印刷し色味や文字間違いなどを確認するが、印刷機に付いたインキを頻繁に洗うので結果的に洗浄剤を多用する。洗浄剤は、動物実験で肝臓にがんを発生させることが分かっている化学物質「1、2ジクロロプロパン」「ジクロロメタン」などを含む有機溶剤。会社側は防毒マスクを提供していなかったという。91~03年当時、ジクロロメタンは厚労省規則で測定や発生源対策が求められていたが、1、2ジクロロプロパンは規制されていなかった。

 熊谷准教授は「これほど高率になると、偶然とは考えられず、業務に起因している。校正印刷会社は他にもあると聞いており調査が必要だ」と話す。

 元従業員らが労災認定を求めたことについて、会社側は「真摯(しんし)に対応させていただいている。個人情報などもあり、お答えできない」としている。【河内敏康、大島秀利】

 上島通浩・名古屋市立大教授(労働衛生)の話 大変重要な事例で、食事など地域性の要因も含め調査が必要だ。

 ◇胆管がん 

 胆管は肝臓で作った胆汁を十二指腸に運ぶ管状(長さ約8センチ)の器官。がんは上皮からできるとされる。胆管結石との関連も指摘されるが、原因は不明。日本人男性の年間死亡率は10万人あたり10.5人(05年)で、発生率は75歳以上で最も高い。

0 件のコメント: