2012年6月21日木曜日

胆管がん 続報

6月20日に一部マスコミに「業務に原因 厚労省断定」という見出し記事が報道されたが、これについて厚労省は「断定」していない、事案は引続き調査中で詳細は伝える事が出来ない状況。

以下「印刷事業所における胆管がんの発生について」厚生労働省労働基準局 平成24年6月20日更新分より抜粋

〈事案の概要〉
大阪府の印刷事業場で校正作業に従事していた元労働者や遺族から、複数の労災請求あり。
平成24年3月30日に3件、平成24年6月12日に3件の計6件。
業務により胆管がんを発症したと言う内容。
本省労働基準局、大阪労働局及び所轄署において原因究明の調査を行っている。
独立行政法人労働安全衛生総合研究所にも協力を求めて進んでいる。

〈作業場の状況
校正印刷を行う場所は、地下1階。直接外気に開放する窓がないので、全体換気装置による換気をやってる。
現在使用している、インキ・洗浄剤の成分を分析→有機則の適用対象外
過去20年余りの間に、使用していた複数の洗浄剤を特定し成分の確認、曝露推計を行い、原因究明する。
労働者名簿等を元に、在職・退職労働者等に対して、作業状況と健康状況についての聞き取り調査実施中。

〈当該事業場への対応〉
現職労働者・退職労働者に対して、臨時に健康診断を行うよう要請した。
安全衛生の体制、産業医・安全管理者・衛生管理者の未選任についての是正勧告を行った。

〈厚労省の対応
現時点で胆管がんの発生原因は不明。
予防的観点から、有機溶剤中毒予防規則(有規則)、特定化学物質障害予防規則(特化則)の遵守が必要。
労働安全衛生法第28条第3項の規定に基づき厚生労働大臣が定める化学物質による健康障害を防止するための指針(平成23年健康障害を防止するための指針公示第21号)=「がん原性指針」の措置の遵守が必要。
日本印刷産業連合会に対して、健康障害防止対策を適切に実施するよう要望した。
6月13日から29日まで、全国約500の校正刷りを行う事業場を対象に、各都道府県労働局による一斉点検を実施。
印刷事業場からの相談に対応するため、中央労働災害防止協会・労働者健康福祉機構などに対応を依頼。


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