2012年6月12日火曜日

胆管がん発症・死亡 東京と宮城でも


ニュースより

校正部門は絶滅危惧部門だが、これで部門閉鎖が一層進むのか?

オフセット印刷の色校正は、今や需要が激減しています。
印刷会社でも、校正部門を閉鎖して以下の2つの動きをとる会社が次々に出てきている最中のニュースです。

1.いわゆる、DDCP(Direct Digital Color Proofingダイレクト・デジタル・カラー・プルーフィング)での校正に完全に移行する。
(最近は、本番用の印刷用紙を使ってプリントできるDDCPも有るし。)
2.校正刷り専用の機械である、平台校正機による本紙色校正を廃止し、本番用の印刷機で本紙校正を刷る。

まだまだ、出版関係や紙器(ボール紙のパッケージ)関係では、平台校正機を使った校正刷りが行われていますが、クライアントに説明を求められたり、従業員から訴えられるリスクを恐れて、廃止してしまう方向へグッと動くのでしょうか?

デジタル印刷機の普及を推進する立場の人には都合の良い事かもしれません。
油性インキを使うオフセット印刷(特に断裁済の用紙を使うタイプの枚葉印刷機)は、存亡に関わる事に発展するかも知れないですね。



胆管がん発症・死亡 東京と宮城でも 印刷会社 厚労省、全国調査へ
産経新聞 6月12日(火)7時55分配信
大阪市内の印刷会社の元従業員が高頻度で胆管がんを発症し、男性4人が死亡した問題があり、同様の事例が東京都と宮城県でも報告されていたことが11日、厚生労働省などへの取材で分かった。同省は特定の地域や事業所に限らず問題が全国的に拡大する可能性があると判断し、近く全国の事業所を対象に実態調査する方針を固めた。

この問題では、産業医科大(北九州市)の熊谷信二准教授が、印刷会社で使われた洗浄剤に含まれる有機溶剤が発症原因の可能性もあると指摘しているが、因果関係はまだはっきりしていない。同省が原因物質の特定を待たずに全国調査に乗り出すのは異例。

同省は、アスベスト(石綿)の健康被害と同様に問題が拡大する可能性もあるとみている。

一方、大阪市の印刷会社では、動物実験で発がん性が指摘されている「1、2ジクロロプロパン」と「ジクロロメタン」を多量に含む洗浄剤が約10年前まで使われていたが、従業員に防毒マスクを支給していなかったことが元従業員らの証言で判明。劣悪な作業環境が被害を拡大させた可能性もあり、同省は当時の労働環境について調査を進めている。

関係者によると、大阪市の印刷会社で先月末に問題が発覚後、東京都と宮城県の印刷会社でも、勤務していた元従業員が胆管がんを発症したとの情報が遺族らから地元の労働基準監督署に寄せられた。

同省は確認を急いでいるが、同様の事例が他の地域で報告されたのは初めてという。

大阪市の印刷会社では、印刷の誤りなどを修正する校正印刷部門に平成3~15年までの間に勤務していた男性33人のうち少なくとも5人が胆管がんを発症、4人が死亡した。発症年齢が25~45歳と若く、発症率は日本人男性の平均の約600倍と高かった。

総務省の統計によると、全国の印刷会社は約1万8千社で、校正印刷を主とする会社は約150社に上る。

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