2013年6月2日日曜日

記録資料は人命を救えるかー歴史に学ぶ地震と津波ー

講演会に行って来た。
「第8回アーカイブスウイーク 記念講演会」
講師:磯田道史氏 
演題:記録資料は人命を救えるかー歴史に学ぶ地震と津波ー 



磯田氏は、「武士の家計簿」で有名な、岡山市出身の歴史学者。自身の生い立ちから、今取り組んでいる「古文書の地震記録からの防災」まで、興味深い講演でした。
岡山県立美術館で開催されたが、僕は定員からあふれてしまい、岡山県立図書館での同時中継講演にいきました。

宝永地震の記録で、古文書から地震の揺れ継続時間を推定する話とか、地名などの記録から津波の到達地点を割り出す手法は、歴史学者ならでわです。

「自然は周期性がある。太陽が毎日、東から上って西に沈むように、地震も周期的に繰り返す」
「興味のある古文書を探し出すことにかけては、自信がある。」
「本当は、忍者の研究をやって、余生で災害の歴史の研究をやりたいと思っていたが、東日本大震災が発生して、今後20年の間に災害の歴史の研究をしなくては、人命が掛かっている。」
「浜松が特に危ない。浜松の災害の歴史を研究し、警鐘を鳴らすため、浜松に移住した。」

津波の危険の資料として、地図から標高を簡単に調べる方法が、国土地理院からwebで提供されているらしい。
【標高がわかるWeb地図 試験公開】
http://saigai.gsi.go.jp/2012demwork/checkheight/index.html
住宅を建てる際にも、土地選びでは、多いに参考になると思う。

磯田氏は、ひょうひょうとした口調だが、歴史学を災害対策に活用しようと、しっかり活動している事がよくわかった。

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